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きつねの音楽話

老人性古本症候群を患った若者の徘徊ブログ

いきなり黄金伝説・一か月一万円生活で流れていた名曲

このままいくと日常で何気なく使われている名も知られぬ名曲に日の目を当てるのが趣味になりそうですが、今日もまた題名の通りそんな感じでいきたいと思います。

 

 

フリッツ・クライスラー作曲「愛の喜び」

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クライスラーというと車の会社の方が有名かもしれませんが、バイオリンの世界ではフリッツの方が相当有名、また重用されていて、必ず習得しなければならないレパートリーとなっております。

フリッツ・クライスラー

クライスラーは自身が天才バイオリニストで、自作をレパートリーとしました。

出身はオーストリアでウィーンの香強い音楽をかいています。

聴いている分には非常に心地の良い音楽です。これが演奏するとなると簡単に聴こえる箇所でも難しい・・・

 

クライスラーは19世紀後半に生れ、戦後しばらくまで生きていますから、(意外と)近い時代の人です。

愛の喜び

これが問題の曲の題ですが、なんとも気恥かしい、またちょっと大袈裟なようで、というのも日本人はあまり愛と喜びを結びつけないで、むしろ愛と憎しみとか悲しみとかを一緒にしますから、そう思うのかも知れません。

ただご安心ください。この曲とセットで「愛の悲しみ」と云う曲もあります。

では聴いてみましょう

クライスラーの曲は殆ど小さい曲で曲の構成も入組んでいませんから、特に説明なしでも問題ないと思います。


Fritz Kreisler plays Liebesfreud

本人による演奏です。

 

こりゃ喜ばしい・・・

冒頭テーマの合間々々にはさまる音楽がまた何とも言えない情感を醸し出しています。

 

どうでしょう。これか!となりましたでしょうか。

 

 

いやいや、なりはしたが、こんなのは怪しからん。喜びの裏には悲しみがあるのだ・・・

 

と云う方のために悲しみのほうも聴いてみましょう。

 

愛の悲しみ


Kreisler plays Kreisler-Liebesleid

こちらも本人による演奏です。

 

ああ、こりゃ悲しい・・・

1:20くらいから転調しますが、この明るさがまた絶妙に悲しさを煽る。

 

日本人なら恨み辛みがつのって般若と化しそうな所をなんとさわやかにしめることでしょう。国によって悲しみ方が違うようで・・・

 

 

ああ、良い音・・・

どうですかクライスラーの音楽は。

バイオリンと云う楽器は様々な顔をもっていますが、クライスラーと云う一面があると云うわけです。美しい音と絶妙な歌い回しはなかなか真似できません。

 

 

おすすめCD

 

愛の喜び&愛の悲しみ〜クライスラー自作自演集(Amazon) 

なんといっても自演があるのですから、これを聴かない手はないでしょう。

しかし他にも色々な人が録音していますから、そのうちに紹介したいと思います。