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きつねの音楽話

老人性古本症候群を患った若者の徘徊ブログ

語学って結局モチベーションをいかに保つかに尽きるのかもしれない

最近あったことで語学に対する姿勢について思うところがあったので少し書いてみます。

 

 

語学とモチベーションの話

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ここ半年くらい前の話ですが、僕の先生の下である一人の女性がフランス語の勉強をし始めたそうです。

僕も一度会ったことがあって、その時になぜフランス語を勉強しようと思ったのか聞いてみたのですが、その女性曰く

凄く好きなフランスの絵本があるのだが、それをフランス語で読みたい

と。

なんのために語学を?

ちょっと聞いた限りでは真当で、語学の勉強を始めるに値するように聞こえるかもしれませんが、

僕はちょっと考えたことがありました。

 

絵本一冊のために外国語が習得できるだろうか。

 

後日先生にこのことを話したのですが、先生も

外国語の勉強のためにはちょっと弱いかもしれない

と仰っていました。

 

事実、その女性は一か月ほど前から勉強をやめてしまったそう。

英語のお勉強

これは上とは別の話ですが、僕がある女性の初級英文法をみていたことがあります。

 

その方は仕事で海外の方と話す機会があるが、英語がわからないから勉強したい

とのことでした。

 

”人に教えると上達する”という先生の薦めもあって週に一度英文法を教えていたのですが、その方もしばらくして勉強をやめてしまいました。

 

 

外国語というのは、勉強し始めたものの、ある程度理解できるというところにさえ達しない方がほとんどなのではないでしょうか。

継続の力

語学というのは

坂道で荷台を曳くようなもの

といわれます。

 

つまり歩みを止めてしまうと、せっかく上ったのにも関わらず、ずるずると下に落ちていってしまう

基礎を完全につかんでしまえば、それを全く忘れてしまう、ということはないでしょうが、半端のところでやめてしまうとそれまでの努力が水の泡になってしまう。

 

これを防ぐために”勉強を継続する”必要があります。

どうやらこれが一番重要らしい。

 

週に一度十時間勉強するより毎日一時間やった方がはるかに上達する。

このことは覚えておspan class="bold"く必要があります。

そして一時間と出来ずとも、五分でいいから外国語をみる、これが大切なようです。

語学の知識量と苦労

語学は始めが一番つらい、といわれています。

自分のなかの何とも関係のないことを覚えるのはなんであっても困難なことです。

 

確かに僕も始めが一番つらかった。

そしてやっていくうちに段々容量もわかってきて、すんなりいくようになります。

そして、苦労が減る代わりに、急激に上達する。最初はやってもやっても上達が感じられなかったりします。

今でこそ2,3日で簡単な英語の本を一冊読めるように、つまり日本語とそう変わらないスピードで読めるようになりましたが、当初初級文法を終えて、本を読み始めた時は、同じ本を一年以上読んでいました。そしてそれからの一年で決定的に英語が読めるようになったのです。

 

上に書いたような途中で放り投げてしまう人というのはこの最初の段階に耐えられないのでしょう。

 

そこでなんとかこの辛い段階を突破するために勉強を継続する必要があります。途中で放り出すとせっかく覚えたことを忘れてしまいます。

どうすればモチベーションを保てるか?

これはなんとも言えないことですが、やはり目標がいかに大きいかということが重要なのではないかと思われます。

僕が”絵本一冊のために~”と思ったのは、ギリシャ哲学をやる人が、数人の哲学者の著作を読むためにギリシャ語を習得することにちょっと驚くところがあったからで、

というのも数人の著作を読むために一言語をものにするなんて並大抵のことではないのです。

まあしかし、プラトンアリストテレス人類の宝ですから、それでもモチベーションを保ちうるのでしょう。

そこそこ有名な本一冊を読むのはそれに比べると相当弱い。

 

目標というのは倫理がなければ、なんの意味も持ちません。

ただ目標を立てるだけならば、いくらでも立てられますからね。

やはり、”興味がある”くらいではだめなのでしょう。

自分の中に確固たる何かがあって、それを達成するために外国語が必要という状況がなければならないようです。

じゃあもう諦めるしかないの?

いや、何か死刑宣告をしたかのようになってしまったようですが、そんなつもりではありません。

まあ一年以上続けられなかったら、もうそこで諦めた方がいいと思われます(笑)

しかし、続けることさえできれば、誰でも読めるようになるのではないか、と僕は思います。

いやこれは本当です。根性次第です。

数日サボっても、サボったことを後悔して再開すればいいだけの話で、やめないで続けさえすれば、そのうち読めるようになるのではないでしょうか。

もういっそのこと退くに退けぬ状況をつくりだすというのもよいかもしれません。

 

こうやって考えていると僕が当初外国語の勉強を続けられたのはなぜなのかちょっと不思議なのですが、やはりクラシック音楽に普遍的ななにかを強く感じていたからではないかと思うという、そんな話。

 


英語に強くなる本: 教室では学べない秘法の公開 (ちくま文庫)

 1961年出版のベストセラー。どうして日本人は英語ができないのかというところから始まり、読むこと話すことのコツが書いてあって役に立つ他、読み物としても面白い。